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野間祥子+田村実トークイベント報告

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野間祥子展トークイベント「絵からこぼれるはなしの話」を開催しました。
ゲストはインドのタラ・ブックスの絵本など独自の出版活動で知られるタムラ堂の田村実さん。

おふたりの温かい人柄が伝わる楽しい時間でした。
会場には、おふたりのファンが集まり、熱心に耳を傾けていました。

水彩画に惹かれ、美大の油絵専攻のなかで、ひとりで歩き続けてきたという野間さん。
2016年の越後湯沢の全国童画コンクールで川上四郎大賞を受賞されたときの審査員が田村さんでした。

「繊細で美しいんだけど、どこか居心地の悪さを感じさせる」というのが田村さんの印象だったそうですが、だからこそ「(童画とは何かという問題はともかくとして)この絵を大賞にするしかない」と審査員一同、意見が一致したそうです。

その絵のタイトルは《はじめてうそをついた日》。
野間さんのお話を聞いていると、「私はうそをつく」と何度もおっしゃるのですが、それは、できるだけ正直であろうということの困難さを人一倍自覚している野間さんの誠実な姿勢のあらわれではないかと思います。

自身の絵画について考え、言葉を選ぶ野間さんの姿を見ながら、その姿勢が絵にあらわれ、多くの人を惹きつけるのだろうと感じました。

水彩画でこれほどの強い世界を描ける作家は、本当に珍しいと思います。

トークの抄録は、こちらからお読みいただけます。

野間祥子展「白いさなぎ」は年明け1月29日(日)まで開催しています。