大和由佳 Standing still|立つことの像

2026年2月7日(土)~4月29日(水/祝)の会期で、「大和由佳 Standing still|立つことの像」を開催いたします。

大和由佳さんが13年間各地で撮影を続けてきた杖の写真シリーズCane Projectの展示です。
基本的には他者を支えるために存在し、「自立」することのできない道具である杖を、その杖と出会った風景のなかで、所有者の姿はなく、杖だけが立った状態で撮影するという、どこか魔術的でユーモアのあるプロジェクト。

偶然出会った人との束の間の交渉を経て、ほんのささやかな他者への理解と好奇心があって初めて成り立つという作品の在り方が素晴らしく、「もし杖が一人で立っていたら、その持ち主は歩かなきゃいけない状態から、ある束の間解放されているのかもしれない」という大和さんの考え方にも心惹かれます。
「人間が持っているアイデンティティを問われる以前の何か、リラックスした状態を見ているような」という作家のまなざしが、作品を観る者をも解放しているように思います。

4月19日(日)午後2時からは、東京都美術館学芸員の大内曜さんをお招きして、作家+ゲスト対談「立つ杖、立ち止まる人」を開催します(1500円、エクレア・ソフトドリンク付、定員35名、事前予約制)。店頭またはこちらの予約フォームからお申し込みください。