長谷川浩子×西浦直子トークイベント報告
長谷川浩子展のトークイベント「いのちのゆくえとつくること」を開催しました。
ゲストは、国立ハンセン病資料館学芸員の西浦直子さん。ハンセン病という、長い差別にさらされた歴史をもつ病気の回復者の方々とおつきあいをしながら、さまざまな企画を担当されてこられた西浦さんに、長谷川さんの制作の根源にあるいのちへのまなざしを聞き出していただきたいと考えたのです。
ともに新潟県出身の長谷川さんと西浦さん。幼い頃、見渡す限り田んぼの一面に雪が積もって真っ白な風景の中を歩きながら、たくさんの命が覆い隠されて自分ひとりがいる、と実感したという話からはじまった穏やかな対話は、いのちがいのちであるために、生きていくことを根源的に引き受けていくことの意味を深く掘り下げていく時間になりました。
トークの後半は、西浦さんのご提案で、観客のみなさんに会場にならぶ作品から何を読みとれるかを自由に語っていただく「対話型鑑賞」の試みを行いました。出演者のおふたりへの質疑応答とはまた違った作品へのアプローチは、刺激的な視点が次々と提示されて、新鮮で実りの多い内容となりました。
長谷川さんと西浦さんのトークの抄録は、こちらからご覧いただけます。
長谷川浩子展「いのちのゆくえ」は7月31日まで開催します。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。