奥誠之×足立元トークイベント報告
奥誠之展トークイベント「挫折のあとにできること」を開催しました。
ゲストは、『アナキズム美術史』などの著作を出されている視覚社会史・美術史研究者の足立元さんでした。
近代日本の芸術と社会運動のかかわりの歴史を研究されている足立元さんと、現在進行形のパレスチナ・ガザ地区への攻撃に対して抗議運動を続けながら自身の芸術活動について葛藤を抱えている奥誠之さんによる、充実した対話でした。
「絵描きであることを賭けて政治にかかわらないと本気になりえない」という意味で、自身が歴史的に研究してきた人の実例がここにいるじゃないかと思った、という足立さん。
社会のこと、政治のことを真剣に考えているために「絵筆を折るかもしれない」という奥さんに対して、どちらでも応援します、という足立さんのまとめの言葉が印象的でした。
かならずしもネガティブにとらえきれない〈挫折〉や〈転向〉という言葉の意味をあらためて考えさせられる機会でした。
奥さんと足立さんのトークの抄録はこちらからご覧いただけます。
奥誠之展「ドゥーリアの舟」は4月21日まで開催します。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。